パーキングブレーキが作動しないという案件で、業者様より修理お預かりした、W221型ベンツS63/AMGの作業です。
SクラスではW221型より、パーキングブレーキが電動式となり、EFB（エレクトリックフットブレーキ）ユニットにて制御を行っています。
DASテスターによる診断では、EFBユニットの制御不良が判明。
メーカー的にはEFBユニットAssyでの部品交換が必要とされ、その部品代は約15万以上します。
W221のEFBユニットはリアアクスル周辺中央に装備され、左右のパーキングブレーキライニングをワイヤーを介してモーター制御でコントロールしています。
全てのトラブルが同じだとは言いきれませんが、DASにてEFBユニットとCAN通信が可能な状態で、上記のような不具合が発生している多くは、内部に組み込まれたモーターの作動不良。
純正部品としては供給されていませんが、EFB用リペアモーターが社外製品で存在します。
ユニット分解/組替作業等の手間は増えますが、リペアモーターで解決出来る故障であれば、かなりお安く修理が可能となります。
但しこのEFBのモーター、装着されているEFBユニットの品番等によって組み込まれているモーターギアの形状が違います。
どのタイプのリペアモーターが適合するかは車体番号では判明出来なく、現車のEFBユニットを確認する必要性があります。
もちろん故障内容によっては、内部モーター以外の不具合も存在する可能性がある（基盤損傷等）ので、先にも述べたように全てのEFBトラブルが解決出来るとは限りません。
しかしその実例は多く存在するので、高額なEFBユニット交換をする前に一度分解して、再生可能か否か試みる価値はあるかと思います。
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