時折りエンジンが始動しなくなるトラブルにて、かなりご遠方の業者様より修理ご入庫頂いた、2012yダッジデュランゴの作業です。
症状発生時には、クランキングはするけれども全く始動せず、調べるとフューエルポンプが作動していない状態。
フューエルポンプの信号等を測定する為にフューエルポンプリレーを探しても、この年式のデュランゴではヒューズリレーボックス内を探しても、ポンプリレーが存在していません。
このエンジンルームにあるヒューズリレーボックスはTotally Integrated Power Module(TIPM)と呼ばれるCANで制御されるECUとなり、フューエルポンプリレー回路はTIPMに内蔵されています。
2011y~2013yのデュランゴやグランドチェロキーでは動作不良が発生する可能性があるフューエルポンプリレーがTIPMに内蔵されているモデルとなり、メーカーよりセーフティリコールとしてリレー回路に対する改善対策が必要とアナウンスされています。
今回の車両は「未対策車」の為にTIPM内フューエルポンプリレー回路が時折り動作不良を起こし、それによりポンプが駆動せず=燃料が供給されずに始動不能に陥っていました。
その改善処置法として、メーカーより対策部品として供給されているフューエルポンプリレーパッケージを使用して、外部にフューエルポンプリレーを移設する処置が必要です。
TIPM下部にある複数の配線接続端子部より、必要な配線を結線して内蔵リレーを無効(使用しない)にする配線加工を施します。
リレーパッケージに含まれる大容量リレーを外部に設置することにより、安定したポンプ出力の供給を確保できます。
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