ずれてしまうロッカーアームのトラブル/クライスラー300ツーリング

エンジンからカタカタカタ…と異音が発生してきている、2006yクライスラー300ツーリングの作業です。

搭載されているエンジンはV6の3.5リッターのモデルで、異音の発生源は右バンクシリンダーヘッド部より聞きとれます。

 

このV6/3.5リッターエンジン、特に何故か?ディーラー車(EXPORTモデル)で発生率が高い、ロッカーアームシャフトの「ズレ」によるトラブル…今回のツーリングもまた予測通りのトラブルでした。

 

まず比較の為、こちらは正常な「左バンク側」のロッカーアームシャフトをフロント側から見た状態。

 

かたや、異音が発生している「右バンク側」のロッカーアームシャフトをフロント側から確認すると、エキゾースト側のシャフトが約1センチ程度 後方へずれています

 

後方側にシャフトがずれ動き、バルブカバーに接触して止まっている状態となります。

 

本来固定されているべきロッカーアームシャフトがズレることにより、各ロッカーアームの支点が定まらずにスラスト方向クリアランスが狂いが生じ、各ロッカーアーム間にあるシャフトのマウント(ペデスタル)と接触し「かじってしまっている」ので、ロッカーアームの正常なバルブリフト駆動を妨げている状態

 

このロッカーアームシャフトがずれてしまう原因は、ペデスタルをシャフトに固定しているピンの破損。

経年劣化でノックピン(ダボ)が破損してしまうことにより、シャフトが固定されず→ロッカーアームの支点も同様にスラスト方向にズレ動き、シャフトマウントとなるペデスタルとロッカーアームが干渉駆動。

 

この状態のままエンジンを作動させ続け被害が進行すると、ロッカーアームがペデスタルと干渉したまま駆動出来ない状態に陥り、ロッカーアームロックが発生してリフト状態によってはピストンとバルブが接触、エンジンに大きなダメージを及ぼす可能性も高いです。

 

幸い今回はバルブ/カム廻りの損傷までは至ってなかったので、ロッカーアームのパッケージパーツ類をリフレッシュ

 

また同時にタイミングベルト廻りのメンテナンス…するとウォーターポンプから冷却水漏れの痕跡が酷い状態

 

年数的なものも考慮し、ウォーターポンプのみならずタイミングケースカバーも取り外して、ケース側にあるウォーターラインのシールパッキンもリフレッシュ

 

先にも述べたように、このトラブルが発生し始めているにも拘らず、異音を放置して乗り続けると、ロッカーアームロックによるピストン/バルブ接触→圧縮不良とエンジンダメージが大きくなる危険性が非常に高いので、異音が聞き取れるV6/3.5リッターエンジンは早期に修理対処が必要です。

 

UGではオンラインディーラー診断機であるwiTECH2(ワイテック2)を導入しています。

クライスラー/ダッジ系だけでも年間400件以上の各種メンテナンスご入庫を頂いているUGでは、連日オンラインによる診断/プログラム作業を行っています。(2021y度 年間クライスラー&ダッジ修理入庫実績432台)

UGでは今後も継続して、ECUプログラミングを含むクライスラー/ダッジ系の全ての作業を自社内で行える環境を維持しますので、メンテナンスでお困りの方は ユーザー様/業者様問わず ご縁慮無くお問い合わせ下さい。

 

UG/yoshida



*弊社でご購入されたお車以外でも修理/車検等承っておりますので お気軽にご相談ください

 また業者様も大歓迎です 各種専用テスター及び整備マニュアル完備

クライスラー&ダッジ最新ディーラー診断機 WiTECH2.0(メーカーオンライン診断機/ワイテック2)導入/FCAコーディングソフト完備

フォードIDS/VCM2導入済み(各種ECUプログラミング可能)/ForSCAN完備

GM次世代診断アプリケーション GDS2/TECH2(最新インターフェイスMDI2)サービスプログラミングシステム対応

ベンツDAS/XENTRY完備&コーディングソフト完備

BMWテスターISPI NEXT(ISTA-D/ISTA-P)完備 各種プログラミング可能 その他 各車種対応AUTELテスター/VCDS等多彩に取り揃えています。

img_2210

アーバンガレージ TEL 072-638-5579 まで まずはお電話を

 平日10:00~20:00  土/日/祝 12:00~18:00  定休日/毎週水曜日

トップページへ戻る